インディゴ染 VS すくも醗酵藍染
1880年、天然インディゴとまったく同じ成分構造をもつ合成染料が石炭からつくられて以来、藍より出でた青でなく、石炭から出でた科学的な青が主流になっています。
また、藍の葉っぱからインディゴ色素を取り出すにも醗酵でなく、化学薬品を使った強制抽出による藍染がほとんどです。
一方、菊屋のロアース LOHARTH ヘンプストールの藍染めは化学薬品などを使わない自然発酵による藍染ですから「細菌さん」たちの気持ちを損ねないように取り組んでいます。
では、その識別はどうしてわかるのか? 藍染めかインディゴ色素だけの藍染めか?
洗濯テストで 本藍染の証明
ロアースのヘンプ藍染ストールの洗濯テストをしました。
化学物質などを一切使わずに江戸時代のままの藍染めを施したヘンプ100%のストールをぬるま湯につけての洗濯テストです。
一般のインディゴの藍染めをしたものは、洗濯すると水が青くなります。
しかし、蓼藍(タデアイ)を発酵させ本藍染の場合、洗濯水は青ではなく黄色っぽい色になります。
これが、本物の藍染め=すくもを使用した天然発酵建てと、インヂゴと呼ばれる科学染料を使用した科学建てとを見分ける方法でもあります。
ロアース LOHARTHのヘンプ100%カラミ織の藍染ストールは、洗うと茶色の水になります。これはすくもの成分です。
洗ってみて、茶色の水が出ないと本藍ではありませんのでご注意ください。
菊屋のロアース・LOHARTH 藍を建てて、ホンモノの藍染めスヘンプトールをお届けします。
今朝は発酵が進み、アイの華が姿を現しはじめました。
慎重に、丁寧に細菌さんたちとのコミュニケーションをとりながら、「青は藍より出でて藍より青し」を進めていきます。
なぜ、本藍染にこだわったのか?
藍の葉っぱに含まれているインディゴ色素は、水に溶けにくく葉っぱから出てきません。
この天然インディゴ色素を、化学薬品などを用いず、自然醗酵によって、藍の葉っぱから分離させて染める方法を本藍染と言います。
藍の葉っぱ(すくも)からインディゴ色素の「すくも藍」を建てる=醗酵させる時に活躍するのが「インディゴ還元菌」と呼ばれる細菌さんたちです。
最近は化学作用によて、直接インディゴ色素を取り出す方法がメインになっていますが、その方法では本来の藍染めの効果は失われます。色落ちも激しいです。
麻やヘンプなど、自然素材で、蚊帳や自然派寝具を提供している菊屋での藍の染料作りは発酵のプロセスであり、自然との協働でありたいと思っています。テーマは共生~共眠です。
色だけをという方は、インディゴで十分なんですが、ロアース・LOHARTH ヘンプストールは細菌さんたちと一緒に本物を目指して頑張っています。